ECサイトやネットショップの商品ページを作るとき、「商品写真は何枚用意すればよいのだろう」と迷う方は少なくありません。正面写真を1枚載せれば商品自体は見せられます。しかし、購入する側が知りたいのは形だけではありません。大きさ、質感、使い方、届いたときの姿、自分の生活に合うかどうかまで、写真から確かめようとしています。
写真が少ないページでは、購入前の疑問が残ります。反対に、似た写真を何枚も並べても判断材料は増えません。大切なのは枚数を増やすことではなく、購入者の不安を一つずつ解消する役割を写真に持たせることです。この記事では、EC商品撮影で必要なカット数の目安と、売り場に合わせた決め方を紹介します。

結論:基本は6〜8カットから考える
一般的な商品であれば、まずは1商品につき6〜8カットを基準にすると整理しやすくなります。正面、角度違い、細部、サイズ感、使用イメージ、パッケージなど、それぞれに違う役割を与えられる枚数です。
- 正面から見た基本カット
- 斜めや側面から形が分かるカット
- 素材や仕上げが伝わる寄りのカット
- 手や身近な物と比較したサイズ感のカット
- 実際に使っている場面のイメージカット
- 箱・ラベル・付属品を見せるカット
- 色や種類の違いを並べたバリエーションカット
- ブランドの世界観を伝えるメインビジュアル
すべての商品に8カットが必要という意味ではありません。形が単純で情報量の少ない商品なら4〜5カットでも足ります。一方、機能が多い商品、質感が価値になる商品、ギフト商品などは10カット以上必要になることもあります。
写真の役割は「見せる」より「判断を助ける」こと
実店舗では、商品を手に取って裏側を見たり、重さを確かめたり、店員に質問したりできます。ECサイトでは、その代わりを写真と文章が担当します。つまり商品写真は、きれいに見せるだけでなく、購入判断に必要な情報を届ける接客ツールです。
たとえば食品なら、パッケージだけでなく、開封後の状態、盛り付け例、内容量が分かる写真があると購入後を想像しやすくなります。器や雑貨なら、手に持った状態、置いたときの高さ、表面の質感、裏面の仕上げも重要です。化粧品なら、容器の大きさ、テクスチャー、使用量、セット内容が安心材料になります。
「この写真を見た購入者は、何を判断できるか」と考えると、必要なカットが見えてきます。答えが同じ写真ばかりなら、枚数が多くても情報は重複しています。
商品の種類別に必要なカットを調整する
食品・ギフト商品
外箱、箱を開けた状態、個包装、商品の寄り、盛り付け例、贈る場面まで揃えると、味だけでなく「届いたときのうれしさ」も伝えられます。贈答用では包装やのし対応が購入理由になるため、パッケージ撮影を省かないことが大切です。
器・雑貨・アクセサリー
正面だけでは厚みや立体感が分かりません。斜め、側面、背面、細部に加えて、手に持ったカットや使用環境に置いたカットを用意します。反射や光沢のある商品は、光の入り方で素材の印象が大きく変わるため、撮影時のライティングも重要です。
化粧品・日用品
容器の外観に加え、キャップを開けた状態、液体やクリームの質感、1回分の使用量、手に持ったサイズ感を見せます。複数の商品をセット販売する場合は、単品写真とセット全体の写真を分けると内容物の誤認を防げます。

最初に掲載場所を決めると撮り漏れが減る
撮影前に、写真を掲載する場所を整理しておくことも重要です。Amazon、楽天市場、自社EC、Instagram、広告バナーでは、必要な比率や見せ方が違います。商品ページのメイン画像には背景を整理した写真が向き、ページ中盤では使用イメージや細部の写真が役立ちます。SNSや広告では、一目で雰囲気が伝わる余白のある写真も必要です。
掲載場所を決めずに撮影すると、横長写真はあるのに正方形で使えない、文字を載せる余白がない、一覧画面で商品が小さく見える、といった問題が起こります。撮影依頼時には「どこで、どのサイズで、何を伝える写真か」を共有すると、同じ撮影時間でも使える素材が増えます。

よくある失敗は、似た角度ばかり増やすこと
商品写真で多いのが、正面に近い角度の写真を何枚も撮り、肝心の裏面や付属品がないケースです。写真の雰囲気は少し違っても、購入者が得られる情報はほとんど同じです。
また、イメージ写真だけで構成すると、見た目は魅力的でも大きさやセット内容が分からず、購入をためらわせることがあります。反対に、白背景の説明写真だけではブランドの魅力や使用後の体験が伝わりにくくなります。「正確に伝える写真」と「欲しい気持ちをつくる写真」の両方を用意することが理想です。
撮影前に準備しておきたい5つの情報
- 商品の特徴と、購入者に一番伝えたい価値
- 想定する購入者と使用場面
- 掲載するECサイト・SNS・広告の種類
- 必要な画像サイズと縦横比
- 参考にしたいブランドやページの雰囲気
これらを事前に共有すると、撮影カットの優先順位を決めやすくなります。商品数が多い場合は、全商品に必要な共通カットと、主力商品だけに追加するイメージカットを分ける方法も有効です。予算を抑えながら、売り場全体の統一感を保てます。
迷ったら購入者の質問から逆算する
必要な写真枚数に唯一の正解はありません。大切なのは「何枚撮るか」より、「購入前のどの疑問に答えるか」です。サイズは合うか、質感は想像どおりか、使い方は難しくないか、贈り物として届いたときに見栄えがするか。こうした質問を書き出し、それぞれに答える写真を用意すると、過不足のない撮影リストになります。
Bobee.では、商品そのものを美しく撮るだけでなく、ECサイト、ホームページ、SNSなど実際の使用場所に合わせて撮影内容を整理します。商品数や販売方法を確認し、基本カット、使用イメージ、パッケージ、広告用素材まで必要な写真をご提案します。
「何カット頼めばよいか分からない」「既存の商品ページに何が不足しているか見てほしい」という段階でもご相談いただけます。写真を増やす前に、購入者が判断しやすい商品ページを一緒につくっていきましょう。

